設計用語集
用語 | 説明 |
A1100 | 純アルミニウム(99%以上)と呼ばれ、軽量ですが切削加工には不向きという特徴があります。 |
A2017 | ジュラルミンと呼ばれ、強度が高いという特長があります。 |
A7075 | 超々ジュラルミンと呼ばれ、強度・耐力が高いという特徴があります。 |
C2801 | 銅が約60%、亜鉛が約40%の黄銅です。 |
C3604 | 快削黄銅と呼ばれます。 |
DXF | CADデータ変換フォーマット。図形要素のデータをすべてコードのテキストファイルとして出力する。IGES等と並び、パソコンCADソフトのデータ変換フォーマットとして実質的な標準となっている。 |
FC200 | ねずみ鋳鉄です。鋳造品(鉄をとかして型に流し込み固める加工)に使われる炭素鋼。数値は引張り強さ(N/m㎡)を表しています。 |
IGES | ANSI(米国規格協会)が定めた図形データの規格。一般に、CADシステムの機種が異なると図形データの互換性がない。そのため、線分、円弧などCADで使う図形要素について、中間ファイルの形式を規定したもの。 |
ISO9000シリーズ | 2者間の商取引において、顧客が提供者に対して要求する品質保証体制のモデルを定めた国際規格。個々の製品の品質を確保する体制を規定するもの。 |
S45C | 成分を基準とした炭素鋼です。数値は炭素の含有量(例:45→0.45%)を表し、この数値が大きくなるほど炭素量が増え、熱処理(焼入れ)をしたときに硬度が上がります。 |
SS400 | 強度を基準とした炭素鋼です。数値は引張り強さ(N/m㎡)を表し、この数値が大きくなるほど強くなる特徴を持っています。 |
STEP | IGESに代わるCADデータ変換フォーマットとしてISOで標準化が進められている国際規格。PDESを元にして開発が進められている。STEPでは3次元のソリッドモデルまでのデータを変換可能にする。このため、CADに限らず、CAM、CAEなどとのデータ変換もできる。 |
SUS304 | 炭素含有量が少なく、加工性・溶接性・耐食性に優れ、最も広く用いられています。磁性がないことも特徴です。 |
SUS410 | 焼き入れにより硬化し、成分と熱処理条件を選ぶことにより広範囲の機械的性質が得られます。 |
SUS430 | マルテンサイト系ステンレスより成形加工性および耐食性がすぐれており、溶接性も比較的良好であるため、一般耐食用として広く用いられています。 |
あ 行 | |
アーキテクチャ(architecture) | 本来は、建築、建築技術、建築物などの意味だが、コンピュータの世界では基本設計をいう。具体的には語長、レジスタ、バス、入出力チャネルなどの設計、OSの機能と構成、使用言語などの設計をいう。 |
アイソメトリック図(isometric projection) | 立体を斜めから見た図を表示する方法のひとつで、等角投影図のこと。X,Y,Z軸がそれぞれ等しい角度で、つまり120°間隔で見える角度で立体を投影する。遠近法は使わないため、立体の表現力はあまり高くない。しかし、線の平行は保たれ、寸法が性格なまま表示できるため、CAD向きの表示方法といえる。「アイソメ図」と短縮して呼ばれることも多い。 |
アシストガス(assist gas) | 加工部に向かって噴射する酸素などのガス。加工部を酸化させて溶解反応を促進させたり、ドロスを吹き飛ばす役割をする。 |
穴あけ | drilling |
アナログRGB | R(赤)G(緑)B(青)の信号レベルをアナログ値で指定し多色表示する方式。 |
アモルファス合金 | アモルファスは非晶質、非結晶の意。通常の金属や合金は原子が規則正しく並んだ結晶構造になっているのに対し、アモルファス合金は、原子の配列が不規則な状態にある。アモルファス合金には、高硬度、高強度、高透磁率、低保磁力、高飽和磁束密度、低損失、高耐食性といった機械的性質、磁気特性に優れた材料が多い。 |
アンダーカット | 成型品を金型から取り出すとき、成型品を変形させるか、または、金型に特殊な製品取り出し機構がなければ取り出せないような成型品の一部をいう。 |
イオンビーム・エッチング | ドライ(乾式)エッチングの一つ。加速したイオンの運動エネルギを利用して機械的に物質を除去する加工法。イオンビームは平行ビームが得られるので、鋭いエッジの加工ができる。 |
陰イオン性界面活性剤 | 水溶性の性質を持ち、水に溶かした時に陰イオンが解離して界面活性作用を生じるもの(石鹸・衣料用洗剤など) |
インターロック回路 | 優先度の高い回路がいったんオンすると、他の回路を作動させることができなくなる回路。 |
インタプリタ | プログラミング言語を、一行ずつコンピュータの理解できる機械語に翻訳し、コンピュータを逐次動作させる基本的なソフトウェア。 |
インテリジェントCADツール | 自動設計システムの構築ツールを目指したCADシステム。ここでいうインテリジェントCADツールとは、エキスパート・システムを中心とした人工知能システムを用いて自動化を進めたCADシステムのこと。 |
インパクト成形 | 軟質金属を大きな衝撃力で圧縮して押し出し、底つきの薄肉パイプに成形する方法。 |
ウィービング | アーク溶接などでトーチを溶接線に対して上下、左右によう揺動させながら進む動作をいう。揺動のパターンとしては長方形や三角形などが用いられる。揺動のパターンや幅はワークの材質や形状などに応じて決める。 |
移着 | 保持器またはこの表面を固体潤滑剤で作製し、転動体との摩擦接触によって潤滑剤を提供する方法。 |
エキスパンドメタル | 素材に切れ目をつけて、引っ張って延ばすことにより網目のような形状にした1枚の金網状の金属。 |
液体ホーニング | liquid honing |
エミュレーション | 機種の異なるコンピュータのプログラムをそのコンピュータとは別のハードウェアで解釈した実効すること。 |
遠赤外線 | 波長5μm以上の電磁波。すべての物質はその温度に応じた電磁波を放出し、遠赤外線も放出している。 |
円筒研削 | cylindrical grinding |
オイルジェット | シリンダブロックの主ギャラリから潤滑油を供給し、ノズルから潤滑油を噴射してピストン裏側を冷却する潤滑方式のこと。過給エンジンなど熱負荷の高いエンジンに使用されている。 |
オーステナイト(austenite) | 鋼の高温相の名称。炭素濃度が0.8質量%の場合、約370℃で現れる。鉄の高温相であるγ相(結晶構造は面心立方晶)に他の元素を固溶したものをオーステナイトと呼ぶ。炭素は最大で2質量%固溶する。 |
か 行 | |
回帰分析 | 多変量解析の一種で関連する変数Xと変数Yの関係式を求める分析法。直線回帰、曲線回帰、多項式回帰、重回帰などがるあ。 |
解析モデル | 実際の物理現象をコンピュータで扱えるように近似的に表した数値モデル。有限要素法の解析モデルは、まず対象となる物体の形状を定義し、これを要素の集まりとして近似する。さらに、加わる荷重や物体の動きを拘束する部分を実物の条件と同じように表す。 |
界面 | 異形態の2物質(気体・液体・固体・比重の異なる液体)が接する境界 |
界面活性剤 | 異形態の2物質の境界をなじませる効果をもった薬剤 |
化学研磨(chemical polishing) | 被研磨物を化学液(常温または加熱)に浸し、任意の浸漬時間経過後に被研磨物を取り出して直ちに洗浄することによって、微視的な凸部を溶出させる加工 |
化学研磨(chemical polishing) | chemical polishing |
かしめ | 薄板にプレス成形により出っ張りと凹みを設ける。出っ張りの大きさは凹みの大きさよりわずかに大きくしておく。この出っ張りを、別の薄板の凹みに打ち込んでいくことにより、薄板同士を結合すること。通常はリベット締めで、気密性を高めるためにリベット頭などを塑性変形させる作業を指すが、別の意味に使う場合もある。 |
形削り盤加工(shaper) | 平削り盤と同様であるが、刃物を直線往復運動させ小物の工作物の平面を切削する加工 |
形削り盤加工(shaper) | shaper |
可動型 | 射出成形機のシリンダに連結され、型開きの時に移動する側の金型。 |
干渉チェック | 二つの立体が重なりあっているかどうかを、数値立体モデルを利用して確認すること。設計した各部品を組み立てた時に部品同士がぶつからないか、部品の加工データを作成した時に加工工具が加工終了面にくい込んでいないかなどの確認をコンピュータ上で行うのに用いる。 |
慣性モーメント | 回転運動系において、直線運動の慣性質量に相当する量。 |
金属間化合物 | 合金の中間相で、成分元素の構成比が比較的簡単な整数比になっている。結晶構造は一般に複雑で、融点が高いものが多い。 |
クラス A | 自動車の外板に使えるだけの平滑性を持った表面仕上げ状態のことを指す言葉。特に明確な基準があるわけではない。外板の仕上げ状態については、各々の自動車メーカが独自に定めた基準を持っている。 |
クロストーク | 信号線に近接する導体に誘起される不要な電圧のことで、ノイズの原因となる。テープレコーダのテープとヘッドの間などで生じる。 |
形状記憶合金 | 所定の形状に成形、熱処理によって形状を記憶させることができる合金。 |
研削盤加工(grinding) | 高速回転する砥石車に工作物を押し当て、工作物の表面を精密に仕上げる加工 |
現代制御理論 | システムの内部の動的挙動を支配する状態変数に着目して状態方程式と呼ばれる数式を作成し、これに基づいて制御系の挙動を調べながら制御系を設計する理論。多入力の制御系に向く。 |
個溶体 | 2種類以上の物質が完全に溶け合っている化合物。溶媒になる物質の結晶構造中に溶質原子が1個1個バラバラに溶け込んでいる状態で、結晶構造を作る原子と置き換わるケースと、結晶構造のすき間み入り込むケースがある。 |
コンカレントエンジニアリング | 企画、開発、設計、製造(広くは販売、サービス)までの工程を同時に、かつ並列に進行すること。全体の開発期間を短縮し製品開発コストを低減できる。下流の工程で発見された問題を即時に反映できるとともに、下流側では製品が確定する前から各工程の対応を行える。 |
さ 行 | |
座ぐり | spot facing |
皿座ぐり | counter sinking |
食器洗浄機用仕上剤 | 食品添加物として認可されている、ショ糖脂肪酸エステルを配合した界面活性剤が使用される場合がある。 |
食器洗浄機用洗剤 | 主成分は水酸化ナトリウム・ケイ酸ナトリウム・リン酸ナトリウム・炭酸ナトリウムなどの強アルカリ性のものが使用される。 |
ショットピーニング | shot peening |
芯無研削 | center less grinding |
ステップモータ | 入力パルスが加わるごとに一定角度だけ回転するモータ。 別名 : 1.ステッピングモータ 2.ステッパ 3.パルスモータ 1.可変リラクタンス型(VR) : ロータが鋼板製でステータの電磁力で回転力を発生。 2.永久磁石型(PM) : ロータが永久磁石で構成され、ステップ角が大きい。 3.ハイブリッド型 : ロータに永久磁石と鋼板を用いる。 |
砂吹き | sand blasting |
スプリングバック | 板金プレス加工において、加工後に材料がわずかに加工前の形状に戻ること。 |
旋盤加工(lathe) | 工作物を回転させ、刃物(バイト)を操作(回転軸に対してラジアル、スラスト方向に送り運動)して切削する加工 |
側フライス | side milling |
外丸削り | turning |
た 行 | |
台所用食器洗剤 | 主成分はポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム・アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムのものが使用され、手荒れ防止にアミンオキサイドを添加する場合がある。 |
超音波加工(ultra sonic machining) | 上下方向に超音波振動する工具(ホーン)と工作物との間に砥粒と工作液を入れて、砥粒よって工作物に凹部を製作する加工 |
超音波加工(ultra sonic machining) | ultra sonic machining |
超仕上盤加工(super finishing) | ホーニング加工に類似するが、ホーニングより砥石の直線往復運動の距離が短く、短時間で平滑面を得ることが可能な加工 |
超仕上盤加工(super finishing) | super finishing |
電解研磨(electrolytic polishing) | 電解液に被研磨物を浸しそれを陽極として直流電流を流し、被研磨物の任意の選択箇所の表面に微視的な凸部を溶出させる加工 |
電解研磨(electrolytic polishing) | electrolytic polishing |
突切り | cutting off |
な 行 | |
内面研削 | internal grinding |
内面ブローチ | internal broach |
中ぐり | boring |
中ぐり | boring |
中ぐり盤加工(boring) | 鋳造またはドリルで明けられた穴をくり拡げ、寸法精度を高めたり、穴内面を滑らかにする加工 |
ネジ切り | screw cutting |
ねじ転造盤加工(rolling) | 丸棒の素材から転造工具(ダイス)を用いて、丸棒を塑性変形させながらねじを製作する加工 |
ねじ転造盤加工(rolling) | rolling |
は 行 | |
歯車形削り盤加工(gear shaper) | 歯車を無限大にした工具(ラック)と工作物を噛み合せて、両者を滑らないように回転させながら工作物に歯形を形成する加工 |
歯車形削り盤加工(gear shaper) | gear shaper |
バックラッシ | 歯車やピッチの誤差、組立の誤差、運転中の熱膨張、負荷による歯・軸・軸受部の たわみなどがあっても、かみあいに支障がないように歯面間に適当な遊びを設けることをいう。 cn =(0.03 ~ 0.05)m |
バニシ仕上(burnishing) | 工作物の穴加工(ボーリングまたは中ぐり)した内径よりわずかに大きい直径の鋼球を穴内面に圧入し、穴加工した内面を押し潰して平滑な面と精度を上げる加工 |
バニシ仕上(burnishing) | burnishing |
バフ仕上(buffing) | 皮、布、ゴム等の柔軟な材料で構成された円盤(バフ車)に研磨剤を塗布して回転させながら工作物に押し当て、艶出しまたはメッキ前の下地処理を施工する加工 |
バフ仕上(buffing) | buffing |
バレル仕上(barrel finishing) | 8角形、円筒形の容器(バレル)に被研磨物のみまたは被研磨物+メディア(被研磨物同士の接触を防止する材料)+研磨石+(コンパウンド)を容器内に投入し、容器を回転させ研磨する加工 |
バレル仕上(barrel finishing) | barrel finishing |
ピニオンカッタ歯車形削り盤 | 歯車の形状をした工具(ピニオンカッタ)を回転往復運動させながら、工作物に歯形を形成する加工 |
ピニオンカッタ歯車形削り盤 | gear shaper |
表面ブローチ | surface broach |
平削り盤加工(planer) | 工作物を直線往復運動させ、切削面に対して直角方向に取り付けた刃物(バイト)を送り、大物の工作物の平面を切削する加工 |
平削り盤加工(planer) | planer |
平フライス | plain milling |
深座ぐり | counter boring |
フライス盤加工(milling) | 多数の切刃を円形に配列した工具(フライスまたはミリングカッタ)を回転させ、工作物を切削し形状を製作する加工 |
ブローチ盤加工(broach) | 多数の切刃を一直線上に配置した工具(ブローチ)を工作物の穴に通す、または表面に押し当て切削し工作物に刃形の形状を製作する加工 |
噴射加工 | 砥粒(砂等)・金属粒子を高速射出し、被加工物表面に吹き付けて錆・塗装やメッキの下地処理・鋳物の砂落し・バリ取りに用いる加工 |
平面研削 | surface grinding |
放電加工(electric spark machining) | 超硬合金のような非常に硬質な工作物を工作液中に浸し、加工電極と工作物との間に火花(spark)放電を行って工作物より微量の切り屑を取り去り、加工電極と同じ断面形状の凹部を製作する加工 |
放電加工(electric spark machining) | electric spark machining |
ホーニング盤加工(honing) | 複数の砥石を放射線状に取り付けた工具(ホーン)を回転・直線往復運動させ、表面を研削加工よりも高精密に仕上げる加工 |
ホーニング盤加工(honing) | honing |
ボール盤加工(drilling) | 刃物(ドリル等)を回転・往復運動させ、工作物に穴を明ける加工 |
ホブ盤加工(hobbing) | ねじ状の物に幾筋かの縦溝を切った工具(ホブ)と工作物を回転させながら、工作物に歯形を形成する加工 |
ホブ盤加工(hobbing) | hobbing |
ま 行 | |
メネジ切り | tapping |
面削り | surfacing |
モジュール | 歯車のピッチ円の直径を歯数で割った値。 |
や 行 | |
ゆるめトルク | 緩みにくさの指標としてよく使われる数字。所定の締結力を得るまで締めこんだねじを回転させるのに必要な最大トルク。 |
陽イオン性界面活性剤 | 水溶性の性質を持ち、水に溶かした時に陽イオンが解離して界面活性作用を生じるもの(柔軟仕上剤・リンスなど) |
ら 行 | |
ラップ盤加工(lapping) | 工作物より軟質且つ正確な寸法形状を保つことが可能な材料(ラップ)に工作物を押し当て、両者の間に研磨剤(ラップ剤)を加えて相対運動をさせながら工作物の表面を平滑に仕上げる加工 |
ラップ盤加工(lapping) | lapping |
リーマ | reamer |
リミットスイッチ | 動作片が押されることで接点が開閉されるスイッチ。物体の有無や位置の検出などに使われる。動作片は一般にアクチュエータと呼ばれる。アクチュエータは種々の形状のものがある。文字記号はLSを用いる。 |
レイ・トレーシング | 光線追跡法。3次元モデルに当たった光の反射と透過を考慮し表現する方法。 |
レイア | CADでは、図面データをいくつかの層(レイア)に分割して書き込むことができる。各レイアに分割して書き込んだ図面データは、重ね合わせたデータとして扱うことも、独立のデータとして扱うことも可能だ。 |
連続鋳造法 | 溶けた材料を連続的に鋳型に注ぎ続けて、鋳型内で急速冷却する鋳造方法。従来の方法から造塊と分塊の工程を省略できるので、歩留まりと生産性が向上し、コストも低下するなど、大量生産に向く。 |
わ 行 | |